H 木村洋子 YOKO KIMURA
https://scrapbox.io/files/61fca5fd7ff5cd001d62f87a.JPG
かわびらこ
甕棺は土器で作られたお棺である。
古墳に甕棺はおかしいのだが、甕棺を見たときにとても豊かだと感じた。
まるでゆりかごの様に、繭のように体を包んでくれるのでないか。
これはあの世にいくのも悪くないと感じる。
自分もできれば甕棺に入りたい。
かわびらこは蝶の古称である。
私の田舎では蝶が来ると魂が返ってきたと言う。
甕棺に入ってあちらに渡った魂がこのかわびらこに乗って
たまには帰ってきてほしいと願う。
あの世とこの世 そしてその間はなんだろう。
行ったり来たりする魂を捕まえてその情景を聞いている。
次の世界へ行くためのゲートは何処にあるのだ。
花の向こう、川の向こう、空の向こう。
いにしえの人に問うてみたら解るのかもしれない。
陶芸家・スエツクリベ
2019年
菊池ビエンナーレ入選
女流陶芸展大賞
2021年 国際陶磁器展美濃入選